大将軍(だいしょうぐん)は、八将神の一柱として年ごとに所在方位を変える方位神です。
ただし、大将軍には他の八将神とは少し異なる特徴があります。
それが、
同じ方位に3年間とどまる
という性質です。
このため大将軍は、古くから三年ふさがりと呼ばれてきました。
大将軍は基本的に、
酉=西
子=北
卯=東
午=南
という四つの方位を3年ずつ巡ります。
このページでは、大将軍がどこを巡るのか、十二支ごとの所在方位、三年ふさがりの仕組み、実際の年の調べ方を整理します。
- 大将軍は同じ方位に3年間とどまる
- 十二支別|大将軍の方位一覧
- 大将軍は4つの3年グループで覚える
- 大将軍が巡るのは酉・子・卯・午
- 三年ふさがりの流れ
- なぜ子年から見ると最初の2年だけに見える?
- 具体例|午年の大将軍はどこ?
- 具体例|子年の大将軍はどこ?
- 具体例|寅年なら北
- 大将軍の方位を調べる基本手順
- 大将軍は毎年動くわけではない
- 3年間の最初・途中・最後で凶意は違う?
- 大将軍は12年で同じ場所に戻る
- 毎年「今年の大将軍」記事を作る必要はない
- 大将軍の方位と太歳神は別
- 歳破神とも巡り方が違う
- 九星気学の年盤とも別
- 三年ふさがりと遊行は別の話
- 遊行があるから三年ふさがりが間違いというわけではない
- 大将軍の方位が分かったら何を見る?
- 大将軍だけで方位の吉凶を決めない
- 年の切り替わりには注意する
- 大将軍の由来も確認しておく
- 大将軍について混同しやすいポイント
- まとめ|大将軍は四正方位を3年ずつ巡る
大将軍は同じ方位に3年間とどまる
大将軍の最大の特徴が三年ふさがりです。
太歳神のように毎年一方位ずつ移動するのではありません。
一度ある方位に入ると、3年間そこにとどまります。
その後、次の方位へ移動します。
このため、大将軍の方位は前年と同じ場合も、翌年と同じ場合もあります。
十二支別|大将軍の方位一覧
大将軍の所在方位を年の十二支別に整理すると、次のようになります。
子年=酉
丑年=酉
寅年=子
卯年=子
辰年=子
巳年=卯
午年=卯
未年=卯
申年=午
酉年=午
戌年=午
亥年=酉
十二支だけを見ると少し不規則に見えます。
しかし、3年間のまとまりとして見ると非常に分かりやすくなります。
大将軍は4つの3年グループで覚える
大将軍の方位は、次の4グループにまとめられます。
亥・子・丑年=酉
寅・卯・辰年=子
巳・午・未年=卯
申・酉・戌年=午
つまり、
亥・子・丑
↓
寅・卯・辰
↓
巳・午・未
↓
申・酉・戌
という3年単位で所在方位が切り替わります。
これが三年ふさがりの基本構造です。
大将軍が巡るのは酉・子・卯・午
大将軍は十二支方位のすべてを巡るわけではありません。
基本的には、
酉
↓
子
↓
卯
↓
午
↓
再び酉
という四つの方位を巡ります。
現代の方角に直すと、
酉=西
子=北
卯=東
午=南
です。
つまり、大将軍は西・北・東・南という四正方位を3年間ずつ巡ると見ることができます。
三年ふさがりの流れ
大将軍の移動を3年単位で見ると、
西に3年間
↓
北に3年間
↓
東に3年間
↓
南に3年間
↓
再び西
という流れになります。
四方位それぞれ3年間なので、
3年 × 4方位=12年
で一巡します。
そのため、大将軍の方位も十二支と同じく12年周期で同じ配置に戻ります。
なぜ子年から見ると最初の2年だけに見える?
十二支表を子年から並べると、
子年=酉
丑年=酉
となり、酉の期間だけ2年しかないように見えます。
しかし、その前の亥年も酉です。
つまり、実際には、
亥年=酉
子年=酉
丑年=酉
という3年間です。
三年ふさがりを見る場合は、1月から12月の表のように子から区切るのではなく、3年単位のまとまりを見ると理解しやすくなります。
具体例|午年の大将軍はどこ?
午年を例にします。
午は、
巳・午・未年
という3年間のグループに含まれます。
このグループの大将軍は卯です。
したがって、
午年の大将軍=卯
となります。
卯は現代の方角では東です。
具体例|子年の大将軍はどこ?
子年は、
亥・子・丑年
のグループです。
この3年間の大将軍は酉です。
したがって、
子年の大将軍=酉
となります。
酉は現代の方角では西です。
具体例|寅年なら北
寅年は、
寅・卯・辰年
という3年間の最初の年です。
この期間の大将軍は子です。
したがって寅年の大将軍は北となります。
翌年の卯年、その次の辰年も同じく北です。
大将軍の方位を調べる基本手順
大将軍の所在方位は、次の方法で簡単に確認できます。
1.調べたい年の十二支を確認する
まず、その年が子・丑・寅など、どの十二支なのかを確認します。
2.3年グループを確認する
亥・子・丑
寅・卯・辰
巳・午・未
申・酉・戌
のどこに入るか確認します。
3.対応する大将軍方位を見る
亥・子・丑=酉
寅・卯・辰=子
巳・午・未=卯
申・酉・戌=午
です。
4.現代の方向へ置き換える
酉=西
子=北
卯=東
午=南
と考えれば、実際の方向も分かります。
大将軍は毎年動くわけではない
「八将神は年によって方位を変える」と聞くと、毎年必ず別の方向へ移動するように思うかもしれません。
しかし、大将軍は違います。
3年間は同じ方位です。
このため、
今年も西
翌年も西
ということが普通にあります。
大将軍を調べる場合は、前年との違いだけを見るのではなく、現在どの三年ふさがりの期間にいるのかを見るのが重要です。
3年間の最初・途中・最後で凶意は違う?
三年ふさがりについて、
1年目は弱い
2年目が最も強い
3年目は弱まる
というような段階的な強弱を想像することがあります。
しかし、大将軍の基本的な方位表は、3年間同じ方位にいることを示すものです。
三年間を機械的に強弱へ分ける基本ルールではありません。
まずは3年間とも同じ大将軍方位として理解する方が安全です。
大将軍は12年で同じ場所に戻る
大将軍は四つの方位を3年間ずつ巡ります。
したがって、
3年 × 4方位=12年
となり、12年後には同じ十二支・同じ大将軍方位へ戻ります。
たとえば午年の大将軍が卯なら、12年後の午年も大将軍は卯です。
一度この規則を理解すれば、過去年でも未来年でも同じ方法で確認できます。
毎年「今年の大将軍」記事を作る必要はない
大将軍について、毎年、
「今年の大将軍は東」
という記事を作ることもできます。
しかし、大将軍の配置規則そのものは変わりません。
亥・子・丑=西
寅・卯・辰=北
巳・午・未=東
申・酉・戌=南
と覚えれば、どの年でも判断できます。
そのため、西暦ごとの答えを並べるより、十二支から方位を求める規則を知る方が長く使えます。
大将軍の方位と太歳神は別
太歳神は、その年の十二支と同じ方位に位置します。
たとえば午年なら太歳神は午、つまり南です。
一方、大将軍は午年なら卯、つまり東です。
このように、同じ八将神でも所在方位の決まり方は異なります。
太歳神=毎年その年の十二支方位
大将軍=四正方位を3年ずつ巡る
と分けると理解しやすくなります。
歳破神とも巡り方が違う
歳破神は、太歳神の正反対に位置します。
そのため、年の十二支が分かれば反対方位を求めるだけです。
一方、大将軍は、
亥・子・丑=酉
寅・卯・辰=子
巳・午・未=卯
申・酉・戌=午
という独自の3年周期を持ちます。
大将軍と歳破神の方位表を混同しないことが重要です。
九星気学の年盤とも別
大将軍は年ごとに方位が決まるため、九星気学の年盤と一緒に説明されることがあります。
しかし、八将神と九星気学では方位を決める仕組みが異なります。
九星の五黄殺・暗剣殺などと、大将軍の方位が必ず一致するわけではありません。
そのため、
九星の年盤から大将軍を求める
という考え方ではなく、八将神独自の規則として確認します。
三年ふさがりと遊行は別の話
大将軍には、三年ふさがりのほかに遊行という考え方があります。
三年ふさがりとは、大将軍の年単位の基本所在方位です。
一方、遊行とは一定期間だけ本来の方位を離れ、別の方向へ移るとする考え方です。
したがって、
三年ふさがり=年間の基本配置
遊行=その中で起こる一時的な移動
と分けて考える必要があります。
遊行があるから三年ふさがりが間違いというわけではない
大将軍が遊行すると聞くと、
「同じ場所に3年間いるという説明と矛盾するのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、これは扱っている時間単位が異なります。
年の基本配置としては3年間同じ方位にいます。
その中で、一定期間だけ別の場所へ移ると考えるのが遊行です。
したがって両者は別ルールとして併存します。
大将軍の方位が分かったら何を見る?
大将軍の所在方位を確認しただけでは、吉凶判断は終わりません。
次に、その方位で何をしようとしているのかを見ます。
大将軍の方位は古くから凶とされ、後世には、
建築
土木
移転
井戸掘り
婚姻
などについて特に警戒されるようになりました。
詳しい禁忌や三年ふさがりへの対処についてはこちらで整理しています。
八将軍・大将軍の吉凶判断|三年ふさがり・禁忌・方除の基礎知識
大将軍だけで方位の吉凶を決めない
八将神には大将軍以外にも、異なる禁忌を持つ神々があります。
たとえば、
歳破神=移転・旅行・乗船
大陰神=結婚・出産
歳刑神=耕作・種まき
歳殺神=特に結婚・出産
黄幡神=土を動かすこと
などです。
そのため、建築や引越しなどについて詳しく方位を見る場合は、大将軍だけでなく、その行為に関係する他の八将神も確認すると体系を理解しやすくなります。
年の切り替わりには注意する
現代の西暦では1月1日に年が変わります。
一方、伝統的な暦や後世の方位術では、年の境界について異なる基準が用いられる場合があります。
そのため、年始など境界付近で大将軍の方位を厳密に確認する場合には、使用する暦がどこを年の切り替わりとしているのか確認することが重要です。
異なる暦法の基準を途中で混ぜないようにします。
大将軍の由来も確認しておく
大将軍は金星の精とされ、殺伐を司り、その方角は凶と説明されています。
また、同じ方位に3年間とどまることによって、他の八将神とは異なる強い存在感を持ちました。
大将軍の由来や、なぜ恐れられたのかについてはこちらで詳しく整理しています。
大将軍は八将軍でどんな存在?|由来・位置づけ・恐れられた背景
大将軍について混同しやすいポイント
大将軍は八将神の一柱
八将神とは別に追加される神ではありません。
大将軍は毎年別の方位へ動かない
同じ方位に3年間とどまります。
大将軍が巡る基本方位は四つ
酉・子・卯・午、つまり西・北・東・南を巡ります。
三年ふさがりは12年周期
四方位を3年間ずつ巡るため、12年で一巡します。
遊行と年方位は別
遊行は一定期間だけ本来の方位を離れるという別のルールです。
九星の年盤とは別体系
五黄殺などから大将軍方位を求めることはできません。
まとめ|大将軍は四正方位を3年ずつ巡る
大将軍は、八将神を構成する八柱の方位神の一つです。
大将軍最大の特徴は、同じ方位に3年間とどまる「三年ふさがり」です。
十二支別では、
亥・子・丑年=酉
寅・卯・辰年=子
巳・午・未年=卯
申・酉・戌年=午
となります。
現代の方向にすると、
亥・子・丑年=西
寅・卯・辰年=北
巳・午・未年=東
申・酉・戌年=南
です。
つまり大将軍は、
西 → 北 → 東 → 南 → 西
という四正方位を3年間ずつ巡り、12年で一巡します。
そのため大将軍については、西暦ごとの方位を毎年覚えるより、
年の十二支を確認する → 3年グループを見る → 大将軍方位を求める
という方法を覚える方が分かりやすくなります。
そして所在方位が分かったら、建築・移転など予定している具体的な行為と、大将軍や他の八将神の禁忌を確認するのが基本です。

