「天中殺:てんちゅうさつ」とは、算命学で提唱されている運命論のひとつです。同じ考え方は他の占いでもあり、四柱推命では「空亡:くうぼう」、六星占星術では「大殺界:だいさっかい」とよばれています。
どれも言い方が違うだけで性質的に同じものと理解して良いでしょう。
これは、12年に2年、12ヶ月に2ヶ月、12日に2日、12時間のうち2時間
誰にでも訪れます。
この時期はトラブルが起きやすい時期で、人生の中でなにか新しいことを起こすと、良い結果が生まれないとされます。
目に見える活動には「天が味方してくれない時期」といいます。
しかし天界の蓋がないので、「無形(精神的世界)の世界と縁を作ると良い運気」といいます。
これが天中殺です。
すこしあいまいもことしていますが、どんなトラブルが起こるか心配ですよね。なにもせずにじっとしておこうとか、色々考えてしまいますが、よくよく分析してみると、逆に活用できることがわかってきました。
ここでは
基本的な知識、どのように理解すればいいか、してはいけないこと、逆にしたほうが良いこと、天中殺を犯した場合の回復方法など詳しく紹介していきます。
基本的な知識 4つある天中殺
① 12年のうち2年間ある天中殺
② 12月のうち2月間ある天中殺
③ 12日のうち2日間ある天中殺
④ 12時間のうち2時間ある天中殺
このうち影響が大きい順に
①>②>③>④
となります。注意すべきは①②です。
天中殺の活用法はロケットをイメージするとわかりやすい
天中殺の活用法は一見かけ離れていますが、ロケットをイメージすると分かりやすいです。
宇宙まで一気に飛んでいくロケット。このロケットがどういう原理で飛んでいるかご存知ですか?
実はロケットは「反動」を利用して飛んでいるのです。風船をふくらましてはなすと、空気がふきでる方向と逆方向にいきおいよく飛んでいきますよね。これと同じ原理なのです。
人生においてロケットのように、高いところまで飛びあがりたいのであれば、十分なエネルギーをたくわえなければなりません。
天中殺はまさにエネルギーをたくわえる時期。そして天中殺あけに運気やステージをぐーんと急上昇させるのです。
なので天中殺中にどこまでエネルギーを蓄えるかが勝負なのです。
してはいけないこと
エネルギーをたくわえる時期なので、大きくエネルギーを使うことをしてはいけないとされます。
・結婚(国際結婚、再婚、相手が年上の女性(年下の男性)の場合はうまくいきます。)
・転職
・家を建てる。
・引越し
・仕事を変える。
・デビュー
・新規開店
・脱サラ
・離婚
・受験
・就職
・転勤
・大金を使う。
どうですか?こう見るとどれもエネルギーを大きく消費するものだということをおわかりいただけると思います。
しかたなくする就職や転職は、一生この会社に骨を埋めるような視点をもたずに、腰かけ程度に意識することです。自分から積極的に何かを働きかけるようなことをしてはいけません。
サラリーマンには転勤はつきものですから、天中殺だからといって断わる必要はありません。転勤になったのならそれも受身で受けることです。しかし転勤先での出世や楽しいことなど、どんなことでも期待してはいけません。
「誰に対しても期待せず、自分に対しても期待しない」こういう意識ですごしましょう。
「新しいことを始めるには少し早すぎる。少し待ってエネルギーをたくわえた方が良いよ」ということを理解してください。
したいこと
エネルギーをたくわえる時期なので、エネルギーをたくわえることをすると良いでしょう。上昇のエネルギーはなにか?それは精神的なパワー「運」と考えてもいいかもしれません。
・社会貢献、ボランティア:どんなことでも良いので、人の心配事を解決することや、社会貢献できることをしましょう。たとえば清掃のボランティアなどでも良いです。どのボランティアが効率よくエネルギーをたくわえれるか?など考えないことです。近くで参加しやすい社会貢献からスタートしてください。たとえばクリックひとつですむボランティアもあります。たとえば、この記事をSNSなどでシェアするのも吉です。SNSでのつながりは同級生などが多いです。同級生なら生年月日も近いのに、おなじく天中殺の心配をしているけど、こういう対策ができることすら知らない人が多いです。全員にうけるわけではないでしょうが、必要としている人はとても助かる記事です。
・寄付、お賽銭:この時期はお賽銭も増額すると良いでしょう。チャンスがあれば積極的に寄付するようにしましょう。しかし寄付先については慎重に選ばなければいけません。オススメは自分に縁のある地域に古くからある神社です。ボランティアであれば、どのように使われるかが明確になっているボランティア団体にしましょう。いくらお金を払ったではなく、お金がどのように使われるかが重要なのです。
・神社へ参拝:出生地の近所にある神社、出生地の地域の一宮、現在すんでいる場所の近所にある神社、現在すんでいる場所の一宮にお参りしましょう。この時期は天の神は守ってくれませんが、地域の神様は守ってくださります。出生地の神を祀る行為を産土信仰と呼びますが、産土信仰をしている方は天中殺の影響をうけにくくなります。
・墓参り:ご先祖様のお墓参りをすることも大切です。自分は途切れた存在ではなく、先祖とのつながりがあって存在するということをイメージしましょう。
・親孝行、家族孝行、知人への孝行:親兄弟、親族に親切にするのも、もちろん知人へ親切にするのも良い行動です。
・自分磨き:資格の勉強、習いこと、技能の取得などが良い時期です。受験には向いていませんが、勉強をするには向いている時期です。
・休む、ヴァカンス:取れることなら長期休暇を取るのもいいでしょう。積極的に休んで心も身体もリフレッシュさせることは重要です。
・片付け・整理整頓・掃除・メンテナンス:次への準備をするために整理整頓・掃除やメンテナンスをするのはいいことです。次の時期にすーっと勢いをつけることができます。
・開運グッズの購入:天が味方してくれない時期ですが、開運グッズなどは、逆に効果が上がるといわれています。
天中殺では、お金、地位、出世をもとめてバリバリ働くというよりも、いままでの生活のスピードを70%~80%くらいにスピードダウンさせて、のんびりと生活するようにしてみましょう。
生命エネルギーの浪費を止め、内面の充実に活用していきます。
生活の中に上記のようなことを積極的に取り入れていくのもひとつです。日常生活からイライラやあせりを取り払い、ゆっくりと過ごしてみましょう。
オススメのしたいこと
ノートを取る:ノートを1冊用意して自分の心を見つめなおすのも有効な行動です。
・自分ってどんな人?
・どんな人生を送ってきた?
・ふだんどんなことを考えている?
・好きなものは?好きな食べ物は?
・きらいなものは?きらいな食べ物は?
・それはなぜ好きなの?きらいなの?
・最近怒ったことは?なんで怒ったの?
・最近笑ったことは?なんで笑ったの?
・小学生の自分が今の自分をみたらどう思う?
・死ぬ直前の自分が今の自分をみたらどう思う?
・今楽しい?いつが楽しかった?
・今どんなことでなやんでいる?
こんなことを書いて自分の心を見つめなおしてみましょう。最初からすらすら書ける人は少ないです。1ページにひとつのテーマを書いて、どんどん書けるところを埋めていきましょう。
書いて書いて読み直して、書けるところがあればプラスして…という風にやっているうちに内容は濃く、自分の内面をかなり深く掘り下げる内容に驚くことでしょう。
内面を深く知る行為はストレスがかかりますが、ある種厄祓い的な効果があります。本当の気持ちにふたをしていた自分に気づきショックを受け自分の今の生活を見直しだします。すこしつらい気持ちになる人も多いでしょうが、むしろプラスになることのほうが多いでしょう。
天中殺を犯した場合の回復方法
天中殺の時期にはじめた新規事業や結婚、引越しなど…これで人生終わった…と思う方も多いでしょうが、回復させる方法はあります。
それは何か?というと、社会貢献、ボランティア、寄付、お賽銭、神社へ参拝、墓参り、親孝行、家族孝行、知人への孝行、自分磨き、休む、ヴァカンス、片付け・整理整頓・掃除・メンテナンスなど上で紹介した天中殺の時期に「したいこと」と同じことをしたらいいのです。
こうすることで影響は0ではないですが、小さくなっていきます。
また次の天中殺(年、月、日)の時に天中殺をじょうずに活用するように意識して、運気を回復させていくのもひとつの方法です。
日の天中殺は毎日、4時間ありますから、こういう時間を整理整頓・掃除、勉強などに活用して運気を上げるのです。
個別に説明すると、たとえば新規事業などはできるかぎり欲をかかない方向で動くといいでしょう。事業ならば社会貢献を常に意識して行動する。会社の事業=社会貢献にもなる。こういう風に持っていきますと、つぶれない会社になります。
良い意味あきらめて、期待せず万事控えめで動くと良いです。そうしているうちに、どんと向上する時期もきます、そこでも欲をかかずに万事控えめで動くと良い。
お金がないときでも出来る限りハッピーに行動できるように意識するとよいでしょう。
大きくしないといけないような状態になったら仕方なく大きくする。それでいいのです。万事控えめにすることです。自分から積極的に動くのではなく、仕方なく動くでいいのです。
もちろんビジネスがまずい状態になったときは、損が大きくならないうちに勇気ある撤退も必要です。
これが天中殺の時期にはじめてしまったビジネスの動かしかたです。
結婚であれば、相手との精神的な結びつきを重要視すると良いでしょう。相手をこちらの思いどうりにするというのではなく、互いに理解するように努力すると良い結果となります。
全般的には次々天中殺はやってきますから、影響から逃れるためには次の天中殺を活用すると良いでしょう。とにかく運気が最悪なのですからちょっとでも上げる努力をすることです。
まとめ
天中殺は誰にでも平等におとずれます。この時期どう対応するかで、その後の人生が変わます。ただ恐怖を感じるのではなく、次へのステップと考えてエネルギーをたくわえる時期と解説しました。そのように考えるとおのずと無駄に過ごすのはもったいないなと感じます。
例えばボランティアをたまにするという方、年に2ヶ月は天中殺ですから、その頃に1年分のボランティア活動を集中させる。というのもアリだと思います。
有給を使うのなら、勉強するなら、この時期にまとめる。というのも面白いかもしれません。こう考えると八方塞というイメージだったこの時期がずいぶん活用できる時期に見えてきます。力をぬいて70~80%くらいの力で、次へのエネルギーをたくわえてください。
天中殺、空亡、大殺界はそういう風に消化してみてください。これらの時間は次の運気をためるための時間でもあるのですから。
[sennin]