方位学や九星気学について調べていると、「五大方殺(ごだいほうさつ)」と「本命殺(ほんめいさつ)」という言葉を目にします。
どちらも凶方位として扱われるため、別々の強い凶方位だと思われがちですが、両者は同じ階層の概念ではありません。
五大方殺は主要な凶方位をまとめた総称で、本命殺はその中に含まれる個別の凶方位の一つです。
さらに本命殺には、五黄殺・暗剣殺・歳破などとは異なり、本人の本命星によって方位が変わるという特徴があります。
この記事では、本命殺の意味、五大方殺との関係、本命的殺との違い、自分の本命殺を確認する考え方、引っ越し・旅行・転職などでの見方までまとめて解説します。
- 五大方殺とは?主要な凶方位をまとめた総称
- 本命殺とは?本人の本命星によって決まる凶方位
- まず自分の本命星を確認する
- 本命殺は毎年同じ方角ではない
- 五大方殺と本命殺の違い
- 「五大方殺+本命殺」という考え方には注意
- 本命殺と本命的殺の違い
- 本命殺は「自分自身」に関係する方位と考えられる
- 五黄殺・暗剣殺・歳破との違い
- 本命殺を確認する基本的な手順
- まず年盤から確認する
- 本命殺に他の凶方位が重なっている場合
- 引っ越し前に本命殺を確認する場合
- 転職では「会社」と「方位」を分けて考える
- 旅行・出張の場合はどう考える?
- 開業・事務所移転の場合
- 吉方位だけを探せばいい?
- 吉方取りで本命殺を打ち消せる?
- 吉日なら本命殺でも問題ない?
- 家の中の「方角」と本命殺を混同しない
- 本命殺は「年全体が悪い」という意味ではない
- 本命殺だから必ず不調になるわけではない
- 本命殺を「自分を確認するサイン」として使う
- 方位を恐れすぎない
- 本命殺を避けるための基本的な流れ
- すでに本命殺の方位へ動いてしまった場合は?
- 本命殺を確認するときのポイント
- まとめ:本命殺は「自分に固有の凶方位」と理解すると分かりやすい
五大方殺とは?主要な凶方位をまとめた総称
五大方殺とは、方位学や九星気学で注意される主要な凶方位をまとめて扱う呼び方です。
一般的には、次のような凶方位が含まれます。
五黄殺
九星盤で五黄土星が位置する方位です。
暗剣殺
基本的に五黄殺の反対側に位置する方位として扱われます。
歳破
その年の十二支が示す方位と反対側に位置する方位です。
本命殺
本人の本命星が位置する方位です。
本命的殺
本命殺の反対側にあたる方位です。
つまり、五大方殺そのものが一つの方位を示すわけではありません。
複数の注意すべき方位をまとめて確認するための枠組みと考えると分かりやすくなります。
本命殺とは?本人の本命星によって決まる凶方位
本命殺とは、その人自身の本命星が年盤や月盤などで回座している方位を、本人にとっての凶方位として見る考え方です。
ここが五黄殺・暗剣殺・歳破などとの大きな違いです。
五黄殺や暗剣殺などは、その年の盤を見れば基本的に共通する位置を確認できます。
一方、本命殺は本人の本命星によって変わります。
そのため、同じ年に同じ方向へ移動するとしても、ある人にとっては本命殺でも、別の人にとっては本命殺ではない、ということが起こります。
まず自分の本命星を確認する
本命殺を確認するためには、最初に自分の本命星を知る必要があります。
九星気学では、生まれた年をもとに一白水星・二黒土星・三碧木星・四緑木星・五黄土星・六白金星・七赤金星・八白土星・九紫火星のいずれかを本命星として扱います。
ただし、九星気学では年の切り替わりを一般的な1月1日ではなく立春を基準として扱うことがあるため、1月・2月上旬生まれの人などは単純に西暦だけで判断しない方がよい場合があります。
まず本命星を確認し、そのうえで対象となる年や月の九星盤を見る、という順番になります。
本命殺は毎年同じ方角ではない
本命殺について、「自分は一白水星だから南が本命殺」のように固定された方位だと思ってしまうことがあります。
しかし、本命星は年盤や月盤の中を移動するため、本命殺となる方向も時期によって変わります。
その年の盤で自分の本命星がどの方位に位置しているのかを確認し、その方向を本命殺として見るのが基本です。
したがって、本命殺は「この九星なら一生この方向」という固定方位ではありません。
五大方殺と本命殺の違い
両者の関係を整理するとシンプルです。
五大方殺
主要な凶方位をまとめて扱う総称。
本命殺
その中に含まれる、本人の本命星によって決まる個別の凶方位。
したがって、
「五大方殺と本命殺のどちらが危険なのか」
と比較するものではありません。
本命殺そのものが、五大方殺としてまとめて扱われる凶方位の一つだからです。
「五大方殺+本命殺」という考え方には注意
方位について調べていると、「五大方殺と本命殺が重なる」「五大方殺+本命殺」という表現を見ることがあります。
しかし、本命殺自体が五大方殺に含まれるため、五大方殺という総称と本命殺という個別方位が二重に重なるわけではありません。
実際に確認したいのは、
本命殺と五黄殺が同じ方位にある。
本命殺と暗剣殺が同じ方位にある。
本命殺と歳破が同じ方位にある。
といった、個々の凶方位条件が同じ方向に重なっているかどうかです。
「五大方殺+本命殺」という大きなくくりで考えるより、一つずつ条件を確認した方が混乱しにくくなります。
本命殺と本命的殺の違い
本命殺とあわせて確認したいのが本命的殺です。
本命殺は、自分の本命星が回座している方位。
本命的殺は、基本的にその反対側に位置する方位として扱われます。
つまり、本命殺と本命的殺は本人の本命星を基準にして対になる関係です。
五黄殺と暗剣殺が盤上で対になるように、本命殺と本命的殺もセットで確認すると分かりやすくなります。
本命殺は「自分自身」に関係する方位と考えられる
本命殺については、本人自身の状態や判断などと関連づけて説明されることがあります。
たとえば、伝統的な解釈では、
判断が鈍る。
無理をしやすくなる。
気力が低下する。
体調が不安定になる。
人間関係で余裕を失う。
といった象意と結びつけられることがあります。
ただし、本命殺の方向へ移動した人にこうした問題が必ず起こると科学的に確認されているわけではありません。
本命殺が気になる場合には、「自分自身のコンディションや判断をいつも以上に確認するための目印」として利用する方法があります。
五黄殺・暗剣殺・歳破との違い
五大方殺の中でも、それぞれ決まり方が異なります。
五黄殺
五黄土星が位置する方位。
暗剣殺
基本的に五黄殺の反対側。
歳破
その年の十二支が示す方位の反対側。
本命殺
本人の本命星が位置する方位。
本命的殺
基本的に本命殺の反対側。
このうち本命殺と本命的殺には、誰にとっての方位なのかという個人条件が入ります。
ここを理解すると、五大方殺全体の構造がかなり分かりやすくなります。
本命殺を確認する基本的な手順
本命殺を調べる場合は、次の順番で確認すると整理しやすくなります。
1.自分の本命星を確認する
生年月日から、自分がどの九星に該当するのかを確認します。
2.対象となる年の年盤を見る
その年に自分の本命星がどの方位へ回座しているのかを確認します。
3.その方向を本命殺として確認する
現在地から目的地がその方位に該当しているかを見ます。
4.反対側の本命的殺も確認する
本命殺だけでなく、その反対側も確認します。
5.五黄殺・暗剣殺・歳破も確認する
本人固有の方位だけでなく、その年に共通する凶方位も重ねて見ます。
この順番で確認すると、「本命殺だけ見ていたら、別の凶方位も重なっていた」という見落としを減らせます。
まず年盤から確認する
引っ越しなど大きな移動を判断する場合は、まず年盤から確認すると全体像をつかみやすくなります。
年盤で五黄殺・暗剣殺・歳破などを確認し、自分の本命星がどこにあるのかも見ます。
そのうえで必要に応じて月盤などを確認します。
年盤・月盤・日盤をどの程度重視するかについては、流派や目的による違いがあります。
最初からすべてを同時に判断するより、年盤で大きな関係を確認し、その後必要な範囲で細かく見る方が初心者には整理しやすいでしょう。
本命殺に他の凶方位が重なっている場合
自分の本命殺となる方向に、五黄殺や歳破などが重なることがあります。
方位学を重視する場合には、一つだけ注意条件がある方向より、複数の条件が重なっている方向を慎重に検討する考え方があります。
ただし、条件が二つあるから不幸が二倍、三つなら三倍になる、という単純な考え方ではありません。
予定を変更できるのであれば、他の候補と比較する。
変更できないのであれば、現実的な準備や確認を丁寧にする。
その程度の使い方にすると、方位を必要以上に恐れずに利用できます。
引っ越し前に本命殺を確認する場合
引っ越しは生活の拠点そのものを変更するため、方位を気にする人にとっては特に確認する機会が多い行動です。
まず現在地から新居の方向を確認します。
次に、その年の九星盤上で自分の本命星がどこに位置しているのかを確認します。
新居の方向と本命殺が重なる場合には、他の候補物件や時期を比較する材料にできます。
ただし、住宅を選ぶ際には、
家賃。
建物の安全性。
災害リスク。
交通。
仕事や学校。
医療環境。
など現実的な条件も重要です。
方位だけで住宅の良し悪しを決めないことが大切です。
転職では「会社」と「方位」を分けて考える
転職についても、本命殺の方向だから仕事そのものが悪いとは限りません。
転職では、
仕事内容。
給与。
労働時間。
雇用形態。
会社の経営状態。
通勤時間。
などの条件が生活に直接影響します。
本命殺が気になる場合には、自分が焦って決断していないか、無理な条件を受け入れていないかなど、本人側の判断をもう一度確認するきっかけとして利用する方法があります。
旅行・出張の場合はどう考える?
旅行や出張についても本命殺を確認する考え方があります。
ただし、数日間の旅行と、何年も生活する引っ越しでは移動の性質が異なります。
短期間の旅行まで細かく確認して不安が大きくなるのであれば、まずは引っ越し・長期転勤・長期滞在など、生活への影響が大きい移動から確認する方法もあります。
旅行では方位だけでなく、体調、交通、天候、日程の余裕なども優先して確認しましょう。
開業・事務所移転の場合
開業や事務所移転も、仕事の拠点を長期間動かす行為です。
方位を重視する場合には、自宅から事業拠点への方向や移転先などについて本命殺を確認する考え方があります。
ただし、事業の場合は、
立地。
家賃。
顧客動線。
競合。
人材。
資金繰り。
といった現実的な条件が非常に重要です。
本命殺は、それらを無視して物件を決めるためのものではなく、候補を比較するときの一要素として考える方が実践的です。
吉方位だけを探せばいい?
方位学では「自分の吉方位」を知ることに注目しがちです。
しかし、吉方位だけを見るのではなく、五黄殺・暗剣殺・歳破・本命殺・本命的殺など、注意する方位も確認しておいた方が全体像をつかみやすくなります。
基本的には、
共通する大きな凶方位を確認する。
本人固有の本命殺・本命的殺を確認する。
そのうえで候補となる吉方位を検討する。
という順番にすると整理しやすくなります。
吉方取りで本命殺を打ち消せる?
本命殺などの凶方位が気になる場合、吉方位への旅行や神社参拝などを行う「吉方取り」が紹介されることがあります。
吉方位へ出かけることを、自分の気持ちを切り替えたり、生活に余裕を作る方法として取り入れることはできます。
ただし、吉方取りを一度行えば本命殺が完全に消えると断定する必要はありません。
方位を取り入れるなら、吉方取りは補助的な方法として考える方が分かりやすいでしょう。
吉日なら本命殺でも問題ない?
本命殺の方向へ動かざるを得ない場合に、大安・天赦日・一粒万倍日などの吉日を選ぶ方法が紹介されることがあります。
ただし、吉日と方位は異なる考え方です。
吉日を選べば本命殺が完全になくなる、と単純に考えない方がよいでしょう。
複数の日程から一つを選ぶときの補助材料として吉日を利用する、という使い方が現実的です。
家の中の「方角」と本命殺を混同しない
本命殺について調べると、「本命殺の方向に寝室を置かない」「本命殺の部屋を使わない」といった情報を見ることがあります。
しかし、引っ越しなどで見る移動方位と、家の中の玄関・寝室・キッチンなどを見る家相は分けて考えた方が分かりやすくなります。
本命殺の移動方位を判断しているのか、住宅内部の配置を判断しているのかを混同しないことが大切です。
本命殺は「年全体が悪い」という意味ではない
自分の本命殺が存在するからといって、「今年は何もしてはいけない」「一年中運が悪い」という意味ではありません。
本命殺は特定の方向について見る方位判断です。
その年の人生全体を凶と判断するものではありません。
必要な転職や引っ越し、新しい挑戦まで一律に止めるのではなく、どの方向への移動について検討しているのかを明確にしましょう。
本命殺だから必ず不調になるわけではない
本命殺は九星気学や方位学における伝統的な考え方です。
本命殺の方向へ移動したから、必ず体調不良・判断ミス・人間関係の悪化などが起こると科学的に確認されているわけではありません。
そのため、本命殺と知ったことで「何か悪いことが起きるはずだ」と出来事を探し続ける必要はありません。
実際に体調が悪ければ医療的な原因を確認し、仕事の問題なら仕事上の原因を調べる。
具体的な問題には具体的な対処を優先しましょう。
本命殺を「自分を確認するサイン」として使う
本命殺を生活に取り入れるのであれば、単純な恐怖ではなく、自分自身の状態を確認するためのチェックポイントとして使う方法があります。
焦って決めていないか。
疲れていないか。
無理な予定を組んでいないか。
条件をよく確認したか。
自分だけで抱え込んでいないか。
十分に睡眠を取れているか。
こうした確認につながるのであれば、本命殺という知識を現実的な意思決定にも活用できます。
方位を恐れすぎない
本命殺について調べ続けると、年盤・月盤・日盤、五黄殺、暗剣殺、歳破、本命的殺、吉日、吉方位など確認する条件がどんどん増えていきます。
しかし、条件を増やせば必ず安心できるとは限りません。
むしろ、どこかに凶の条件が見つかるたびに行動できなくなることもあります。
方位を利用する場合でも、必要な範囲を確認したら、現実の判断へ戻ることが大切です。
本命殺を避けるための基本的な流れ
方位を重視して予定を立てる場合は、次の順番で考えると整理しやすくなります。
自分の本命星を確認する。
対象となる年の年盤を確認する。
本命星が位置する本命殺を確認する。
反対側の本命的殺を確認する。
五黄殺・暗剣殺・歳破なども確認する。
現在地から目的地の方向と照らし合わせる。
複数の候補があれば現実的な条件とともに比較する。
この流れなら、「本命殺だけ」に意識を集中しすぎず、方位全体を見ることができます。
すでに本命殺の方位へ動いてしまった場合は?
引っ越したあとになって本命殺だったと気づいたり、仕事や家族の事情で本命殺の方向への移動を避けられない場合もあります。
その場合に「もう取り返しがつかない」と考える必要はありません。
現在の生活や体調、仕事などを整えながら、方位除けなどの伝統的な方法を取り入れるという選択肢もあります。
本命殺を確認するときのポイント
本命殺は五大方殺の一つです。
五大方殺と本命殺という二つの独立した凶方位ではありません。
本人によって方位が異なります。
まず自分の本命星を確認する必要があります。
本命殺は固定方位ではありません。
対象となる年や月の盤で、本命星がどこに位置するかを確認します。
本命的殺もセットで確認します。
本命殺の反対側にも注意します。
他の凶方位との重なりを確認します。
五黄殺・暗剣殺・歳破なども同じ方向にないかを見ます。
大きな移動を優先して確認します。
引っ越しなどの生活拠点の変更と、日常的な短距離移動を同じ重要度で扱う必要はありません。
現実的な条件も必ず確認します。
方位だけで住宅・仕事・健康などの重要な判断を決めないことが大切です。
まとめ:本命殺は「自分に固有の凶方位」と理解すると分かりやすい
本命殺と五大方殺の関係は、構造を整理すると難しくありません。
五大方殺は主要な凶方位をまとめた総称で、本命殺はその中に含まれる個別の凶方位です。
そして本命殺の最大の特徴は、本人の本命星によって方位が変わることです。
方位を見るときは、
本命星を確認する → 年盤を見る → 本命殺を確認する → 本命的殺を確認する → 五黄殺・暗剣殺・歳破などを重ねて確認する
という順番で整理すると分かりやすくなります。
まだ予定を変更できるのであれば、別の方向や時期と比較する。
変更できないのであれば、自分の体調や判断、準備状況などを普段以上に確認する。
すでに動いてしまったのであれば、過去の方位を恐れ続けず、現在の生活を整える。
「知る → 自分の星を確認する → 方位を確認する → 他の条件と重ねる → 現実的な条件と比較する」
この順番で考えることで、本命殺という言葉だけに振り回されず、方位の知識を日常生活の判断材料として使いやすくなります。
…

