引越しや開業、そして旅行など、人生の節目に関わる行動は「方位の影響」を強く受けるといわれます。特に九星気学で重視される「五大方殺」と「本命的殺」は、知らずに動くと運気を大きく落とす危険な凶方位です。なぜそれほどまでに影響があるのか、そして安全に行動するためにはどうすればよいのか――本記事では、その仕組みと対策をわかりやすく解説します。
1. 五大方殺とは
「五大方殺(ごだいほうさつ)」とは、年盤・月盤上で凶作用が集中する五つの方位を指す総称です。五黄殺・暗剣殺・歳破・本命殺・本命的殺など、九星気学で最も警戒される凶方位を含み、時期ごとにその位置が変化します。これらの方位に向かって大きな行動を起こすと、思いがけないトラブルや停滞に見舞われやすくなります。
とくに引越しや新築、事業の拡大といった「地の気」を動かす行動では影響が顕著に出やすいとされます。運気を整えるためには、五大方殺の位置を毎年確認し、該当方位への移動を避けるのが基本です。
2. 本命的殺とは
一方で「本命的殺(ほんめいてきさつ)」は、個人の本命星によって異なる凶方位です。人によって凶方位の位置が変わるため、同じ年でも他人と違う方位に注意が必要になります。本命的殺は、外部の縁や金運・人間関係に悪影響を与えるとされ、感情面での揺らぎや誤解、金銭トラブルなどが起こりやすくなります。
この方位に引越したり長期滞在したりすると、しばらくの間「物事が噛み合わない」状態が続くことが多く、知らず知らずのうちに人生の流れを乱してしまうこともあります。
3. 引越し・開業・旅行での影響
- 引越し:長期的にその方位の影響を受けるため、凶方位に動くと家庭不和や金運低下が起きやすい。
 - 開業・転職:新しい事業や仕事のスタート時に凶方位を取ると、顧客や人材に恵まれず、成果が安定しにくい。
 - 旅行:短期でも方位の作用を受けるため、事故・トラブル・体調不良などの形で出ることがある。
 
特に「五大方殺」と「本命的殺」が重なる方位は、避けるのが最善です。もしその方位へ動かざるを得ない場合は、後述する回避法を必ず実践しましょう。
4. 五大方殺・本命的殺の回避法
- 方位除け祈願を行う:神社で「方位除け」「八方除け」を祈願することで、凶の作用を軽減できます。
 - 吉日を選ぶ:天赦日や一粒万倍日などの吉日に行動すれば、凶の影響を相殺しやすくなります。
 - 吉方位旅行でバランスを取る:凶方位へ動いた後に、吉方位へ短期旅行することで気の流れを整えます。
 - 住環境の浄化:引越し後は塩まき・盛り塩・清掃を行い、場の気を清めることが大切です。
 
5. まとめ
五大方殺と本命的殺は、それぞれ性質の異なる凶方位ですが、どちらも「人生の流れを止める」作用を持っています。とくに引越しや開業、旅行のように動きを伴う行為では、知らずに凶方位へ動くことで不運を呼び込みやすくなります。
しかし、正しい知識と対策をとれば、方位の影響を最小限に抑えることは可能です。暦を確認し、祈願や浄化を行いながら慎重に行動することで、逆に大きな開運のきっかけへと変えることもできます。動く前に方位を知る――それが運を味方につける第一歩です。

  
  
  
  